そこ、行ってました。

でかけた場所を淡々とメモ。

3日目

おっきすると気仙沼のひとつ前の駅、新月であった。摺沢あたりで起きた記憶はあるもののすぐに寝たらしい。次の駅が降りる予定の気仙沼なので、眠らないように注意していた。気仙沼到着。次のランナー快速南三陸まで間があるので駅前に何かないものかとでてみたが、どうやら気仙沼駅気仙沼市の中心から離れているらしく周りには何も無かった。仕方がないので駅で待つことにした。朝飯は昨日の焼きそば。快速南三陸が1番線に入線したもののまだ改札は始まらなかった。そのうちにどんどん改札に人が並んでいく。
うん、まずいな・・・指定券とろうかなと考える。


三陸は4連。うち後ろ1両か指定席。改札が始まる。俺はその列のだいぶ後の方だった。ううん・・・しかし、乗車してみれば案ずることは無かった。南三陸の自由席車両は2両が箱型ボックスで1両が簡易ながらリクライニングつきであった。(指定席と同じ車両)地元の人はそれをよく分かっているらしく、みんながその1両に集中したのだ。おかげで、俺は箱型ボックスを一人で占め、足を投げ出すことが出来たのである。
三陸三陸海岸沿いをなかなかの高速で飛ばす。(とはいっても時速90kmぐらいだろうが)途中大谷海岸では海が目の前にまで迫った。列車は元吉、志津川三陸沿いの比較的大きな集落にこまめに止まっていく。それぞれの駅でなかなかの乗降がある。まあ、この列車は仙台への速達列車なので納得。「娘。駅」のの岳を通過して前谷地から石巻(NOT石野真子)線に入る。
9:44小牛田着。ちなみによく「こうしだ」と読まれることが多い。そういう意味では結構難読なのかもしれない。が、「こうし」は「子牛」だからねえ。小牛とはならないはず。閑話休題。ともかくその小牛田に下車。本当は終点仙台まで乗りたかったのだが(車窓から松島が見たかったのだ)、ここで降りないと次の列車に乗れないので仕方なく下車。
小牛田は何度か通過したことはあるが、ここで下車するのは初めて。とはいえ、周りには何も見えなかったので期待はしていなかったのだが。とりあえず、駅前を一回り。遺跡やら、古墳やらあるらしく、なかなか歴史の深い街だという事が分かった。機会があればもう一度歩いて見たい。ここで、持ち金が不安になってきたので郵便局で1万円下ろす。駅前を南を向かうと、そこには期待していなかったスーパー(A-COOP)を発見。ここから乗る列車が4時間の長旅となるのでここで、飲み物とおやつ(草もち)を購入。


俺の中で小牛田株がかなり上がったあとの10:30、小牛田駅に今日のコア列車義経北行伝説1号釜石行が入線。座れないと困るのであらかじめ指定券を入手していたのだが案ずることはなかった。(最近案ずること多いなあ)何故か逆向きを向いていた座席を戻し指定席に腰掛けた。ここから混雑する可能性があるといえば一ノ関、北上、花巻、新花巻ぐらいか・・・と考えているといつの間にかうとうと・・・気づいたのは一ノ関であった。体が熱い。あまりいい睡眠にはならなかったようだ。次に気づいたのは花巻。驚いたことに、また眠ってしまったらしい。しかも今回も悪い睡眠。起きたときに体がものすごく熱いのはくたびれるだけで、全く良くない睡眠なのだ。気分が悪い。少しイライラしつつ座っていた席を替えることにした。もうこんな熱い席には座っていられない。


義経北行伝説の車両は前がパノラマになっているのだが、その恩恵に与れるのは4列目まで。その後は普通の座席。しかも、自由席も2両あるということで、何のために1号車をすべて指定にしているのかが分からない。するなら、半車を指定とし、残りを自由とすべきだろうと思う。全くもって510円無駄にした格好だ。ただの席を510円で買わされたのだから。というわけで一番後方の車両に移動。ここだと後ろの景色ながらパノラマにただで乗ることが可能なためである。ううん・・・ますます、指定を取った意味が分からない。ちなみに発券してくれたのは京都駅なのでこの列車に詳しくないといわれればそれまでなのだが・・・やっぱり、マルスを叩くだけの能じゃなあと思う。


列車は花巻から釜石線へ。新花巻駅釜石線ホームの空しさ(一面一線だった)に驚きながら山奥へ。遠野通過。ここは俺が昔書いて挫折(一応中断という形なのだ)した小説のキャラクターの出身地ということになっている。なかなか素朴な街(とはいっても所詮列車から見ただけであるが)だなあと思いつつ。上有佐を通過した後はいよいよ釜石線のハイライト、セミループ線。ループを利用して一気に下っていき、下った先が陸中大橋駅。ヤード跡給水塔等もあり釜石から鉄を運んだ蒸気機関車がここで一息入れて峠に挑んでいたんだなあと往年の様子を想像してみる。ここからは一気の下り。


14:50、ようやく釜石に到着。ここらでそろそろ風呂を探さなきゃなあと思い駅前に出てみた。どこが橋上なのか分からない橋上市場なども見つつ軽く回りを歩いてみるが、街の中心とは大きく離れているらしくまず銭湯はなさそう。収穫といえば昔「笑ってコラえて」*1で日本一の魚の塩焼き定食を出す店に選ばれた「中村屋」を見つけたぐらい。ただ、その魚が時鮭で今の時期は旬ではないのでおとづれるのを見合わせ。まあ、どっちにせよそんなものを食うほどの金は俺にはない(藁
釜石ではこれ以上収穫がなさそうなので次にやってくる山田線から三陸鉄道直通の普通久慈行に乗車。本当は三陸鉄道のグッズを何か買って三陸鉄道を少しでも支援しようと思ったのだがなんかこのあたりで疲れてきたので結局何も買わずに去る。久慈行は三陸鉄道車両車。とはいえ、キハ100系となんら変わりは無かった。朝三陸海岸を南へ行ったのに今度は三陸海岸を北へ向かう。今日は山と海を行ったりきたりなのだ。井上ひさしで有名になった吉里吉里JR東日本最東の駅(とは掲示はないが自分ではかってみたらそうだった)岩手船越などを通過。宮古二つ前の津軽石(よくよく考えたら津軽と何の関連もないのに)を過ぎてすぐのところに宮古港温泉という建物を発見。次の磯鶏が近ければ寄れるなと考えていたらいつのまにか宮古に着いていた。どうやらまた眠っていたらしい。昨日(?)のつけがしっかり回ってきた感じだ。
どうも気分が良くない。やはりイライラする。宮古では1時間半ほど暇があるので駅前を軽く見渡す。やはり銭湯はないようだったが、駅前デパートがあったので何かめぼしいものはないものかと入ってみる。飯はこのあとの盛岡で冷麺を食すつもりであったからそれ以外のものを期待してである。


上のゲーセンに太鼓の達人7があったので半年振りにプレイ。前にいたのは地元の女子中学生グループだったので待っている間がすごく気恥ずかしい。新曲で知ってる曲を探し、Wの恋のフーガをプレイ。歌詞の途中で「あいぼーん」「のぞみー」と言う。アフォだな。とはいえ、1ミスでクリア。調子に乗って2曲目にはラブリーX(NOT高橋ラブリー)を選択。惨敗。後ろで見てた先ほどのグループに拍手されたのだがさらに恥ずかしくなってその場から逃亡。今から思えばせめてさいたま2000にしとけばよかった・・・・
山田線が来るまで残りの時間宮古駅の待合室でひたすら待つ。結構高校生が集まってくる。女の子も多い。不審な旅行者(俺のことだ)は肩身が狭い。


山田線下り宮古着の列車が来る前に山田線盛岡行の“最終”列車*2の改札が始まり、列車に乗ることが出来た。2両の列車は下校高校生の量もあってかなかなかの乗車率。何とか1ボックスを占めるほどに落ち着く。
「まあ、下校高校生はすぐに降りていくだろう、盛岡まで通す奴は俺ぐらいしかいまい。」

普通、宮古から盛岡に行く場合は並行して走っている道路を走る106急行バスを乗るのが当たり前だからな。山田線よりはるかに安いし、速いし、便数が多い。盛岡行きは案じたとおり花原市、茂市と過ぎていくうちに乗客の数はどんどん減っていく。川内を過ぎてからはほとんど人はいなくなった。俺のボックスの隣には兄弟らしい中学生ぐらいの子と小学生ぐらいの子が乗っていた。暗くなり、車窓も楽しめなくなってきた。そこでPCを叩きだす。
区界で15分ほどの待ち合わせ。面倒だったのでホームには下りなかったが。車内は小さな羽虫がうようよ飛んでいてあまりいい環境ではない。おまけに窓にはかなりの量の羽虫の屍骸がついていた。はっきり言って、不気味だ。ここから浅岸、大志田と秘境駅を続けて通過。大志田で一人下車したのは驚いた。おそらくその道の人*3と見て間違いないだろう。上盛岡からはようやく市内のにおいがしてきた。


20:43盛岡到着。いやはや、長かった。とりあえず出る。ここも繁華街まではやや距離があるよう。駅前のデパートか地下かに冷麺屋はないものかと見たら、ありました。冷麺屋。
味を期待しつつ冷麺とミニ豚丼を注文。ふと店の冷麺のイメージを見てみるとそこにはスイカが乗っていた。
すまん、俺はスイカが苦手なのだ・・・
そんな俺の願いも空しくスイカの乗った冷麺が到着。とりあえず食べてみると、うん、麺がゴム管だ。断っておくとほめ言葉である。スイカを食べてみると、あってないことはない。
しかし冷麺はあまりおいしく無かった。期待しすぎたのかもしれない。でも、前に大阪で食べたのはおいしかったのに。期待はずれの冷麺屋を出る。今日のラストランナーは22:42発の北上行の予定だった。それまで時間がまだまだあるので手ごろな喫茶店を探す。あいていたチェーン店系コーヒー屋があったのでアイスカフェ・ラ・テを注文。ありがたいことに電源コードがあったのでPCの充電をする。俺の隣の人がどうも外国人らしく英語を使って話しておられた。しかし、時折日本語になる。それが簡単な言葉だけでないのが少し気になった。


向かい側にカプセルホテルの文字が見える。ここでどうしようかなと本気で考えた。それは、
盛岡でカプセルホテル宿泊→明日の一番電車で北上→北上線2番列車
北上へこの日のうちに移動→何とかして夜を明かす→北上線1番列車
の二通りである。
前者を選んだときのリスクは経路の都合上、明日訪れるつもりのほっとゆだ相野々のうち片方が行けなくなる。後者のリスクはもちろん、北上で泊まりはぐれる恐れがある。この二つを吟味した。散々迷った挙句、俺が取った行動は・・・


22:02北上行きに乗車。盛岡での宿を捨てあえてきつい道を選択した。今から思えば、自殺行為以外の何者でもない。紫波中央、日詰などなど途中駅で駅寝の選択肢も考えたがこれじゃ何のために盛岡の宿を捨てたか分からない。北上着。とりあえず駅前に出る。すると朝5時までやっている飲み屋と、同じく24H営業のカラオケを発見。何とか泊まりはぐれには陥らなかった。0時ぐらいまで、何故かサザンのビデオを流している北上駅待合室で待ち、待合室が閉まりそうになったので移動。先ほど目星をつけていたカラオケに移動。
一人で5時間と言うとバイトであろう、地元のヤサ男にひどく変な目で見られた。さすがに北上ではカラオケを仮の宿とする人はいないのか。ちなみに俺の高校時代の同級生に親と喧嘩して一時期家出をしていたやつがいたがそいつはカラオケに泊まることも多かったと言っていたのだが。


一人でカラオケに入るのは初めてである。とりあえず、眠くならなかったのでドリカムの「APPROACH」を入れ歌う。空しい。当たり前だが。俺は一計を案じ、バックグラウンドミュージックとしてア行からとりあえず知ってる歌や聴きたい歌を入れ眠ることにした。ちなみに入った曲の一部を紹介すると
あぁ!「FIRST KISS相川七瀬「COSMIC LOVE」明石家さんまアミダばばあの歌」安倍なつみ「恋のテレフォンGOAL」アジカン「リライト」石野真子「狼なんて怖くない」井上陽水「コーヒー・ルンバ」岩崎恭子「天使たちのララバイ」牛若丸三郎太「勇気のしるし〜リゲインのテーマ〜」おにゃん子クラブ「会員番号の歌」嘉門達夫川口浩の歌」川本真琴「ピカピカ」などなど・・・
とはいえ、俺はこれらの曲が鳴っていたことは知らない。こうして3日目終了。

*1:日本テレビ系水曜19:00

*2:川内以降

*3:駅寝人