そこ、行ってました。

でかけた場所を淡々とメモ。

1位三井住友海上(高山、橋本、渋井、石山、大平、大山)

正直、強すぎである。3連覇と言う偉業の難しさを2002年身をもって体感した同チームであるが、今回の3連覇は事も無げという印象が強い。それくらいの圧勝だった。そして、この悪天候の中の優勝タイムが最高記録と1分と変わらない記録である。今年の三井海上の磐石ぶりは破格だったわけだ。とはいえ、今回6人の中で区間賞を取ったのは4区の石山しかいない。区間賞一人での勝利というのは今年のニューイヤーのコニカミノルタを思い出すのだがまさしく総合力の勝利であった。

1区の高山がトップホクレンとの差32″というファーストランナーとしては及第点の走りを見せた。最大のライバルと目されていた京セラをはじめ、ワコール、資生堂、第一生命などに先着し、ホクレンに対しても32″の遅れでとどめたというのは素晴らしい。東日本予選のときは1分ほどの差をつけられていたのだから、今回の走りは見事にリベンジを果たした。
2区の橋本は区間2位の走り。つなぎと言われるこの区間を見事につないだ。7位にあった順位を2位に押し上げ、トップ追撃の下地を作ったといっていい。流れをさらに増幅させた。
3区の渋井は区間4位(日本人2位)。大エースが安定して走ったと言うのは見事である。ここでホクレンとの差も詰めたし、何よりの後半の若手に力を与えるような走りをした。エース区間というのは距離が長い分大ブレーキにもなってしまいかねない区間である。そこを区間上位の走りで安定して繋いだ。渋井のしっかりとした走りがあったからこそ、後半の若手が力を発揮できたのだと思う。
4区の石山は唯一の区間賞。「つなぎの区間を繋ぎと思わずに走るところに三井海上の強みがある。」と多くの評論家も語っているが、まさしくその通りだと思う。おそらく石山は自分が1位でタスキをもらわなければ自分が1位に持っていくと意気込んでいたに違いない。その気合が見事に繋がった。
5区の大平は区間2位。とはいえ、1位が日本最速の福士加代子であるから、実質的には1位といっていい。なにより、大島(しまむら)大越(ダイハツ)といったインターナショナル級のランナーに先着したのは非常に意義深いことである。加えて、土佐、渋井に続く三井のエースにまた1人ふさわしい人物が現れ、今後の三井海上の安泰というのも予感させた。見事な区間2位である。
6区は大山。彼女自身「自分は何にもしなかった」と語っているが、前のランナーが安心して走れるのは安心できるアンカーがいてこそであろう。だからこそ前のランナー、特に若手がのびのびと走れるのだ。そういう意味からいって三井海上3連覇と言う偉業の影に彼女がいたことを忘れてはならない。