そこ、行ってました。

でかけた場所を淡々とメモ。

4日目後編

駅でちゃりを返す。ちゃり屋のおっさんに
「やっぱり自転車だと効率よく回れるだろう」みたいなことをいわれる。
なら、もっとちゃりの手入れをしとけよな。ヤイ。
駅内のNEWDAYSで昼飯の買出し。煮卵などを購入。秋田内陸縦貫鉄道角館駅に向かう。といっても隣なのだが。券売機が故障しているらしく、窓口で買うことに。鷹巣までの乗車券と急行券を所望するとなんとこれが硬券。早速きっぷを“切って”もらい停車していた急行もりよし号に乗車。ちなみに急行券は320円也。かなりお徳。秋田内陸縦貫の角館駅は1面1線とやや寂しい。ありがたいことに前が一望できる席が空いていた。早速そこに座る。12:02、秋田内陸縦貫鉄道の看板列車もりよし2号鷹巣行きが定刻通り出発。


乗客は数えるほどで秋田内陸縦貫鉄道の厳しさを垣間見た。車内の乗客募集というポスターが本当に切実な感じである。単線非電化は別に珍しいことでもないのだが、何かものすごくぽつねんとした感じであった。駅も2両編成がやっと止まれるぐらいの大きさだ。車販があるとの話を聞き、驚いていたのだが、車販を行っているのはなんと今しがたきっぷを確認しにきた車掌ではないか!!おそらく省力化の結果だと思うのだが、そんな車販から何かを買っているような人は俺が知りえる限りでは見かけなかった。思うに、この車販サービスは別に行わなくていいような気がする。というか、失礼ながら秋田内陸縦貫にそのようなことをやる余裕はないと思うのだが。
国鉄松葉線の終着駅、松葉駅に停車。一応終着駅だったのだからそれなりに大きい駅(せめて1面2線の島式ホーム)だろうと思っていたらなんと片側ホーム。2両がやっと止まれるホームしかなかった。もちろん無人駅。確かに松葉線は第一次特定地方交通線だったという事情は分かる。ちなみにこのあと通る旧国鉄阿仁合線は第二次。五十歩百歩といわれればそうかもしれないが、このあと通る阿仁合区間には比立内、阿仁合阿仁前田合川と結構大きい駅もあったのだから、いっそう松葉線区間のみすぼらしさが強調されたことだ。


列車は新線区間(といっても開業はH2年なのだが)に突入。ここはトンネルの多い区間秋田県の山奥を通るのだから仕方がないのだが。次の停車駅阿仁マタギ駅に到着。もう悲しくなってきた。ここから温泉に向かう人などまずいないであろう。それぐらいみすぼらしい駅だったのだ。次は比立内。またトンネルをいくつか越えて到着。ここで初めての乗車客を見る。乗り降りは少ないながらもしっかりあるようだ。さすが(?)阿仁合線終着駅。阿仁合区間に入っていきなりカーブが増えスピードが落ちた。これでここまでの快走(?)が一気にダウン。阿仁合で行き違い。松葉付近で曇り、阿仁マタギでは晴れていた空がここ阿仁合では一気に雨に変化していた。後から聞いた話だがこの日の秋田県下は大荒れの天気で電車が軒並み止まったり、遅れたりした。特にひどかったのは五能線だったらしく五能線を回ってきた先輩方はリゾートしらかみが止まって行けなかったとかとか、あきた白神駅で電車が止まって岩館までその電車を回送した後に代行タクシーで弘前まで行ったという方もいた。(ちなみにそのときのタクシー代が3万にもなったそう)


秋田内陸縦貫は止まることなく次の停車駅へ。次に着いたのは阿仁前田。ここは知る人ぞ知る温泉駅。娘。駅の変形でもあるし(なんたって“前田”だ)今度訪れなければ。阿仁前田は2面3線と今まで過ぎてきた駅と比べて段違いのすごさ。雨は土砂降り。ここから軽く眠ってしまったらしい。気づいたときには合川駅を発車したところであった。名物駅笑内(オカシナイ)を見ておきたかったのでやや残念。米代川を通過して終着駅鷹巣に滑り込んだ。頼りないながら楽しい旅であった。
秋田内陸縦貫はまだまだ観光路線としてはイケている(死語)と思う。みちのくの小京都角館から歴史の街鷹巣へ温泉・阿仁合を通りながら、笑内で笑い・・・こんな宣伝文句を考えてみたがいかがだろう。ちなみに東京から鷹巣に行く場合秋田内陸縦貫経由のほうが速い*1ことを追記しておこう。*2


硬券をもらい損ねて、鷹巣駅前へ。周りに郵便局の類はないものかと思ったがない。あせる。というのも、ここからの接続の普通電車は15時半までない。これに乗ると今日の目的地野辺地まで途中下車が出来ない。これではちょっとかったるい。それに、今日の最後の目標駅弘南鉄道石川駅に到達することが出来なくなる。そこで、次にやってくる13:56発の特急かもしか3号で弘南鉄道の出発駅大鰐温泉まで俗にいうワープをしてしまおうと考えたのだ。弘南線は日中でも30分に1本は電車が来ることが分かっているので大鰐にさえ行ければいいのである。ところが、本日俺が使っている切符というのはご他聞に漏れず青春18きっぷ
であるから、鷹ノ巣大鰐温泉の乗車券特急券が必要なのだ。(ちなみにこの区間の距離は50.4kmである。ああ(NOTあぁ!)、なんともったいない(注:特急券は50km単位で高くなるのだ))
しかし、運賃1850円をこのとき俺は所持していなかったのである。それで郵便局から引き出す必要がでてきた。だが、また逆接なのだがかもしか3号はもりよしの到着後6分後の発車なのだ。それであせっていたというわけなのである。


仕方がないので鷹ノ巣駅に戻る。最悪鷹巣観光でもいいやと思って駅に戻るとなんと豪雨の影響らしく特急かもしか3号は10数分遅れているとの放送。ふと財布を見ると、伝家の宝刀、JCBカードを発見。そうだ、クレジットカード使えばよい!!使いすぎは禁物だが、こんなときは本当に役に立つ。鷹ノ巣できっぷを買っていても間に合うということが分かり、ほっと一安心。鷹ノ巣駅みどりの窓口で乗車券、自由席特急券を購入。念のため窓口の人に聞いてみると、
「間に合いますよ。」との返事をいただく。


実際、改札を抜けこ線橋を越え、ホームで待っていたもののまったく来る気配がない。その間にJR東日本が作った秋田内陸縦貫鉄道鷹ノ巣”のホームの名札でも取ってこようかと考えるが、かもしかがきたら大変なので見合わせ。
(ここで、話が分からなくなってきた人のために説明。JR奥羽本線の駅は“鷹ノ巣”であり、秋田内陸縦貫鉄道の駅は“鷹巣”である。細かい話だが表記が違う。したがって、秋田内陸縦貫鉄道鷹巣の名札は当然鷹巣となるはずなのだが、JR東日本が誂えたものは鷹ノ巣という表記になっているのである。ここが、おかしい点でありJRのエゴが通っている点でもある。さらに付け加えるなら、秋田内陸縦貫鉄道鷹巣の次は西鷹巣だがこれもJRの誂えたものは西鷹ノ巣となっているのである。厳密に言えば“西鷹ノ巣駅”は存在しないのだ。)


かもしか3号は11分の遅れを持って鷹ノ巣駅に到着。すぐさま乗車。開いていた自由席が2号車にあったのでそこに乗車。車掌は検察をしに来ない。以前からこういう事態が起こっているがこれをいいことに青春18きっぷで無賃乗車するケースが潜在的に増えているらしい。けしからんことであり、JRグループはこういうところからも金を搾り取ってはどうかと考える。
奥羽本線は何度か通っているのと、485系なのであまり景色を見る気はしないので、車内で今までの乗車記録のまとめをする。眺望に関してはさすがに701系のきれいな大きい窓の方が上である。尤も雪国では冬、ものすごく寒いのではと思うのだが。碇ヶ関を通りついに青森県へ。大鰐温泉に到着。とりあえず下車し、辺りを見回す。大鰐だけに大きなワニの作り物が駅前にあるのだがはっきり言っていらない。大鰐とはおそらくアイヌ語だと思うのだが語源の意味は知らない。どこかでまた調べるとしよう。


JR奥羽本線大鰐温泉駅のすぐ隣に弘南鉄道大鰐駅の駅舎はある。中に入ってどこまで乗ろうかと考える。ちなみに奥羽本線石川駅に一番近い駅は義塾高校前ということは前回訪れたときに知ったので今回はとりあえず前回行きそびれた石川(弘南鉄道線)までまずは乗ることにしよう。きっぷを買って時刻表を見るともうすぐ出るところであった。急いで改札を抜け、大鰐温泉駅の構内を抜けこ線橋を通り、大鰐駅のホームにたどり着く。恐ろしいことに2両編成の電車の2両目は誰も乗っていなかった。1両目に移動。


元東急の車両に乗って弘南鉄道の初乗りがスタート。3つ目の駅が石川プール前駅であとでここまで歩いてくることにしようと考える。橋を渡り石川駅に到着。俺のほかにも何人かの人が下車。とりあえず全員がはけるのを待ってから駅名札をスナップ。荒川線事件以来俺は写真を取るときはなるべく不審がられない様にしている。ともあれ、駅前を軽く写した後にまず幹線道路に向かって歩く。この駅があるのは本当に住宅地の真ん中で幹線道路に出るまで細い道を歩いていく。


国道に出て、前回歩いた道に合流したことがわかった。と同時に前回弘南鉄道石川駅が見当たらなかったわけも分かった。国道から駅が全く見えないのだ。こんな目立たない道の奥にまさか駅があるとはねえ。思いもつかないもんです。とりあえず、大体の感覚で先ほどの石川プール前駅まで戻る。幹線道路から弘南鉄道線が見えるのでそれにそって戻ればいいわけだ。地元の石川小の下校に出会う。またまた不審者にみられないように歩かなければならず肩身が狭い。ひとりから
「こんにちは」と声をかけられる。こちらもしっかり「こんにちは」と返しておく。
幹線道路沿いをなおも歩いていくと今の幹線道路よりももっと幹線道路である、国道7号線に当った。その脇をさらに歩く。右手には一面の稲穂。収穫まではまだ1ヶ月あるだろうけどなかなかいい色付きだった。なぞのネーミングの食堂ばんぶうの前を通過。すると向こうの方に駅が見えてきた。あれは間違いなく石川プール前駅である。後ろにプールらしき施設もある。


幹線道路からはずれ、駅のほうへ向かう。時計を見て大体あと5分で来るなと読む。何とか石川プール前駅前の踏み切りに到着。すぐさま周りの様子などを撮っていると踏み切りの警報機が鳴り出した。急いで駅に入り、駅名札をスナップすると電車がやってきた。また東急車輛。これで乗車記録完了。先ほど降りた石川駅からさっきすれ違った石川小の子供たちが大量乗車。車内は一気ににぎやかになった。でも、へんに暴れたりする子がいないところは感心。
俺はその様子を見つつ次の義塾高校前で下車。奥羽本線石川駅の最寄であることと、何よりもその駅名の面白さに下車。俺が義塾高といってまず思いつくのは当然慶応義塾高校でありそういう意味でこの駅名は面白い。ちなみにここの義塾高校とは東奥義塾高校のことであるが。あの深浦に高校野球の青森大会で122-0(7回コールド)で勝ったほうのチームである。
塾高校前では一人の鉄ヲタなのかという奴がいた。来た電車を撮影していたのだ。特に話をすることもなく義塾高校前の駅名札を撮り、JR石川駅方面へ向かう。


林檎畑という、いかにも青森らしい風景の中を歩き10分ほどで石川駅に到着。既乗降駅なのだが、以前訪れたときは暗い雲の中だった。今日は晴天。また違ったように見える。地元の高校生と交わらないようにホームの端のほうでスナップなどして待つ。青森行きの電車はもちろん701系。3両編成の電車には立ち客も結構見られる。石川からは毎日のことなのだろう、大量乗車。ちなみにこの電車鷹ノ巣で普通を待った場合、この電車に乗っていたことになる。
次の弘前で結構な下車。しかし乗車も多い。何とか空きを見つけては座る。車内ではまた乗車記録整理の時間に充てた。


青森到着。すぐさま接続の八戸行に乗る。こ線橋を越えて八戸行の701系の止まっているホームに行くと、ようやく慶應鉄研の先輩方をハヶ━m9( ゜д゜)っ━ン!!*3
ここまでどなたとも会わなかったというのは本当に偶然だなと思う。野辺地に向かう電車の中でようやくの遭遇。電車は無茶な2両編成。立ち客も多い。俺も立たざるを得なかった。浅虫温泉、小湊、清水浜(後者二つは娘。駅だな)と過ぎて野辺地に到着。今日は本当に心待ちにしていた。久々に畳の上で寝られる。


野辺地駅の待合室にはすでに多くの慶應鉄研の先輩方がいらっしゃった。ここから馬門温泉の旅館まではシャトルタクシー3本を使っていくことになった。俺は最後のタクシーに乗る。短いアップダウンを繰り返して10分ほどで旅館に到着。ロビーで軽く馴れ合ったあと部屋へ移動。模型パート・さいたまパートなど部屋ごとに分かれる。とはいえ、寝るところだけを如何に確保するだけなのだが。ちょっとして代表がバスで到着(代表はバスファンなのだ)。


飯の時間になったので宴会場に移動。山海の幸をつつく。惜しむらくは久々にちゃんとしたものを食べたのでその感動で何を食べたかを忘れてしまったことである。宴もたけなわになったころ各人が家からここまで来た経路の説明をする。皆さん色々な経験をされているようで。俺の経路もかなり長かったが。研究*4が忙しくここまで今日のはやてで来て明日のはやてで帰るという先輩もいらっしゃった。お疲れ様です。飯が終わり続きの話は部屋でという感じになる。


大浴場露天風呂でまた少し話しこむ。上がって「飲ま飲まイェイ」状態になる。俺も今まで重かったやまとしずくを進呈。本当はもう少し話し込みたかったのだが一昨日、昨日の睡眠不足がたたりここでダウン。不意におやすみっちゃん。

*1:急行利用

*2:尤も大館能代空港に飛んだ方が速いが

*3:ここでハケーンしたのはWCパートのK氏 朋友繪のS氏 IWGTファンH氏 K氏等々

*4:本来の意味での研究である