そこ、行ってました。

でかけた場所を淡々とメモ。

合宿最終日。

札幌に到着。ここまで夕食にありつけていなかったので札幌ラーメンでも食べに行こうと考える。このあと、東西線で新さっぽろへ出るのだからと考え、東西線の通る駅、すなわち大通の近くでラーメン屋を見つければよいだろう。札幌駅を出て南に向かう。
札幌は我が故郷京都と同じく碁盤の目の街だ。なのに迷う。ややして、大通公園への行きかたが分かりそちらに向かう。日本三大ガッカリ名所のひとつ札幌時計台を通過。ただ、夜はライトアップもされるためにそれほどガッカリはしない。夜の大通公園はストリート系アーティスト(広い意味での演技者)の宝庫だった。無視せず、かといってじろじろ見ると何か言われそうなのでそれもせずに近くにあった札幌ラーメンの店、味の時計台へと行く。


食ってきた。正直味についてはノーコメント。ともあれ腹が膨れたので新さっぽろへ移動。東西線ゴムタイヤ電車に乗る。車内はゆれることなく、快適。大谷地を過ぎる。実はこの駅近くに俺の友人が住んでいるのだが、今回は会えず見合せ。このあたりで不意におやすみポリン。気づいたときには新さっぽろについていて
「お客さん降りてください」とアナウンスでいわれる。寝起きなので不機嫌。アナウンスで言うなんて横着するなや!!口頭で言え、口頭で。札幌市交通局も死んじまえ。


さあ、ここで今晩のねぐらを探すかと思って駅前に出てみた。そこにあったのは住宅街だった。ネットカフェはおろか、カラオケも深夜営業をしていない。かろうじて飲み屋はあるが明日のことを考えるととても徹夜なんかできない。泊まる所がない!!駅前をふた周りほどしてみてないことを確かめる。しばらく考える。札幌に戻れば道が開けるかもしれない。そうだ、戻るとしよう。東西線ホームに急いだ。終電時刻と今の時刻を比較する。
が、宮の沢行きの終電はすでに行っていた・・・・・・
ならばJR。札幌方面の電車はないか?新札幌駅へと向かう。しかし、電光掲示板に書かれていたのは無情なる
「札幌方面行の本日の電車は終了しました」
ああ・・・もうどうすることも出来ない。もうタクシーで札幌へ出ようかなとも考えたときに見えた。
0:11発千歳行。


正直、千歳は空港で持っている街である。札幌よりすごくなるとは考えられない。また、夜の施設がそれほどあるとも思えない。冷静に考えたら札幌に戻った方がよい。しかし、何を血迷ったか俺は・・・千歳行を選択した。沿線の北広島、恵庭などの都市に何かないかと思ったのである。電車の中から止まれそうな施設を探し、見つけた駅で下車。という、むちゃくちゃなプランを立てた。緊張を乗せた千歳行は出発。ちなみに車両は721系。北海道特有のデッキのある近郊型車両。
乗って、しまったと思ったのは電車の広告にすすきのにネットカフェがまさしくあったことに気づいたことである。そうだ!すすきのがあったんや。なんでこんなことにも気づかんかったんやろ、俺。しかし、もう退路を断ってしまった。後悔してもどうしようもない。俺には進む道しか残されていない。
北広島に到着、駅前には深夜営業っぽいカラオケが見えたものの見合わせて先に進む。窓から映り行く町並みを見るが、正直どんどん暗くなってきた。とうとう、線路の周りが真っ暗になってしまった。もうどうしようもない。
恵庭に到着。もっと何もない。とりあえず、駅はさすがに明るいのだがその奥に何も見えない。もはや俺には選択権がなくなった。千歳。何も無かったら死。


千歳到着の間近。奇跡の明かりが見えた。
ロイヤルホスト」だ・・・
平行道路にそれがあった。さらに見えるネオン。よし、とりあえず最悪の止まり先は確保した!!とりあえず安堵する。
ほっ。
千歳駅に到着。とりあえず駅から出る。改札でて、右の方がにぎやかだったのでとりあえずそちらの方にふらふらと行く。もう、自分が自分であるという意識自体が抜けてきた・・・刺激のあるほうに意志とは関係なく進んでいく。走性と動物学的上は言うんじゃなかったかな、たしか。ちなみに下等動物の象徴でもある。しかし、走性が結果的に吉と出た。進んでいった方向に神の差し伸べた手アリ。ネットカフェがあったのだ。
眠れる。地獄に仏とはこのことか。神と仏をごっちゃにしているところどうも宗教観念を無視しているが。正直ネットカフェの規模としてはダメダメだったが、そんなこと言っていられる余裕はない。終わる時間が明け方4時というまた中途半端な時間を突きつけられる。が、そんなことに不満を言う余裕はない。早速中に入って自分のノートPCの充電をした後、すぐにおやすみっちゃん。


と思ったのもつかの間、4時になったらしくたたき起こされた。やっぱり寝起きは不機嫌なジーンなのだ。ふらふらの状態でルンペンのようなかっこで追い出される。外はまだ夜だった。さて、先ほど目をつけていたロイヤルホストに行くか。千歳線の平行道路を北へ。程なくしてロイヤルホストに着く。深夜で粘るときの俺の定番、デザートとドリンクバーを頼む。カプチーノ、マキアートなどを飲むうち、眠気が冴えたので、今までの行程のまとめなどをして暇つぶし。6時になったので店を出る。ロイヤルホストよ、ありがとう。
また千歳駅に戻る。朝になって気づいたことなのだけれど、千歳駅は高架の2面4線駅でなかなか広いのだ。さすが千歳市の中心駅。駅の待合室でまたまた暇つぶし。いよいよ旅が終わる。しかし、まだ気が気でないことがあるのだ。それについてはすぐに後述されるのでここではまだ書かない。


ようやく上りの新千歳空港行が来た。千歳駅にも早朝にしてみればかなりの客が来た。入線してきた721系を見てびっくり。車内には立ち客もいるというかなりの混雑っぷり。初電なのに混みすぎだろう。まあ、冷静に考えれば千歳空港にいく初電なのだから混んでいたとしても不思議ではない。千歳空港から早朝の飛行機に乗るにはこの電車に限らず早め早めの電車に乗るのがいいもんな。とにかく、そんな混んだ電車に乗って新千歳空港駅へ。南千歳から地下線に入って新千歳空港駅に到着。すぐさま小走りに出発カウンターの方に向かう。最後の難関は飛行機に乗れるかどうかだ。


今回、行程の都合上どうしても飛行機を使わなければならなかったのだが、お金がなかった俺はスカイメイトを利用して、飛行機代を浮かせようとしたのである。ここでスカイメイトの仕組みを説明しておくと、スカイメイトとは当日、航空便に空席がある場合に限り通常運賃の約30%〜50%引きという格安で飛行機に乗れるというシステムである。ここでミソとなってくるのが当日に空席があるという点で、つまりは無ければお終いなのである。ここが最大の難関たるゆえんだ。まあ、安いと引き換えのリスクなのだろうが。
大阪方面に行く飛行機は8時発の全日空伊丹行、同じく8時発の日本航空関空行、8時40分発の日本航空伊丹行。以上の三便。このうちのどれかに乗れねばならぬ。伊丹のほうが運賃が安く、このあと向かうところが新大阪なので好都合。というわけで伊丹行を第一志望にすえる。
しかし、全日空はあっさり敗北。日航のカウンターに急ぐ。さあ、どうだ。取れるのか、チケット。
「8時発の関空行か8:40発の伊丹行のスカイメイトの空席ありますか?」
間髪いれず、
「伊丹行はもう無いです。関空行ならまだあります」
神降臨!!関空行を何とか引っ掛けた。乗れるだけありがたいのだから関空行を引っ掛けたことだけでもよしとせねばなるまい。早速クレジットカードで購入。チケットを受け取り荷物を預ける。預けて思ったことは
「あ、携帯も酒瓶もあっちに入れたまんまやった・・・」
壊れないといいのだが。


さっさと中に入って、ロビーで待つ。ここでもまた行程の整理。整理をしながら、ここまでのたびを述懐していた。結構過酷だったなあと思う。今回の反省点はやはり、ちゃんと泊まる所を作らなかったのが原因だろう。これからは夜はきちんと泊まる様にしよう。やっぱり仮とはいえ、住は大切なことなんだなあと痛感。こんなことを考えていると12番ゲート、関空行航空機の搭乗口が開いた。すぐさま搭乗。
嬉しいことに窓側の席だった。別に景色を見るために必要なのではなく壁で頭を支えることができるというのがありがたいのである。端から寝る気満々だったので乗った瞬間目をつぶる。
飛行機が動き出す。くるりくるりと器用に滑走路まで動きパワーを溜め始める。
う゛おおおおおん。
一気にスピードを上げた。離陸する。滑走路から受ける振動が無くなった。高度を稼ぐ飛行機。安定飛行に入るか入らないかの位置で意識が飛ぶ。さようなら、北海道、なつ旅。


ここからはエピローグ。ちなみに俺はエピローグという言葉がすごく好きだ。なんとなく物語の余韻を楽しむようで。物語という虚構と現実とを結ぶ、俺に見せてくれる最後の夢。そんな感じがするからである。というわけで、俺もえぴろーぐという言葉を使ってみたいと思う。
起きるともう着陸態勢に入っていた。いい眠りをしたものだ。気分が一新される。関西国際空港に着陸。大阪は暑い。空港からはJRと南海、2つの選択肢がある。いつも使っているのはJRなので今日は久々に南海に乗ることにしよう。南海線ホームへ。空港急行を待つ。なんだかんだいって空港から出るのに1時間かかる。このようにホームの分かれている南海とJRだが、すぐに線路が一緒になる。そのままりんくうタウン駅へ。ここから南海とJRとがはっきり分かれる。岸和田で特急サザンの接続があるらしく乗換え。堺で下車。新大阪に行くつもりだったのだが、今日の視察先が堺にあるので俺だけ現地で待つことにする。飯などを食って待っていると、同じ研究会の先輩方が到着。今日は先輩方と新日鉄堺の工場内にあるトランスロールという新交通システムを見に行くのだ。軽く意見交換などをした後、新日鉄堺へ。


見学会終了。一言で言えばすげぇ。面白く且つ今後に使えそうなシステムであった。是非とも京都に導入したい。詳細書こうかと思ったが面倒なので書かない。ただ、すごいよとは言っておこう。そのあと先輩方と話し合いしたのちに帰還。ようやく、うちの門を敲いた。
−−−−−−−−−− 終了 −−−−−−−−−−−