そこ、行ってました。

でかけた場所を淡々とメモ。

ただ売上を伸ばすだけなら「あっさり」+「手際」

 30分ほどして、拠点に全員帰還。第二ターンがスタート。


No.5:モロヘイヤ入りすその水ギョーザ(静岡県裾野市http://www.susono-gyoza.jp/
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_23.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-23.htmlより引用


 裾野市と書いて「すその」とすんなり読めるNot関東人はそんなにいないんじゃないかと思います。と否定的な書き方ですが、一方で裾野はまさに富士山の裾野のことで、大変風光明媚なところである。さて、そんな裾野市は日本一餃子が好きな街、だそうです。

地元産モロヘイヤを乾燥させた後、パウダー状にして小麦粉に練りこみ皮を完成させ、同じく地元産茶葉成分を具材に使用した水ギョーザ

 水餃子って日本じゃ2番手の扱いですよね。何故か。中国ならポピュラーなのに。


 2番目に私が並んだのが、ここ。空いていて、しかも手際もよく、すぐに受け取ることができた。ついでに飲み物も買えたぐらい。本場でも、ある程度作りおきされていれば、すぐに食べられそうです。
 味は、熱々を頂きたいが、冷めても十分うまいといった感じ。夏はむしろ冷製で頂きたい。水餃子の魅力は肉汁とだし汁のハーモニー。モロヘイヤを練りこんだところがミソ……のハズなんだが、バリバリモロヘイヤを食っている身としては、あまりモロヘイヤの風味がしなかった……と感想。
 早くスルーしてしまったせいかもしれないですが、PRがもう一つ伝わってこなかったのが残念。ともすれば、あまり印象に残らないような、そういった感があったのは、何もあっさり味のせいだけではあるまい。と思いたい。


No.6:北上コロッケ(岩手県北上市http://www.city.kitakami.iwate.jp/sub03/bussan/bussan01/page_1200.html
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_09.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-09.htmlより引用


 北上市……新幹線も通る岩手県中部の都市。かつては北上川を利用した水運業、昭和40年代には工業誘致に成功、第二次産業も盛んで、今なお交通の結節点として、なかなか堅実、実直な都市運営をしています。そんな北上市では二子芋という里芋の生産が有名。

トロッとした里芋独特の粘りが特徴です。アスパラガス・県産和牛(きたかみ牛等)・しらゆりポークがさらに旨みを引き出しています。

 ご当地の名産を集めると、コロッケが作れる。と気づいたんでしょうな。


 コロッケなので、手軽に食べられるのが最大の利点。食事でもおやつでもいける。仕込みこそ、時間がかかるけれど、パン粉まで付けておけば、あとは揚げるだけで、簡単簡単。
 さて、普通はじゃがいもが使われるところに、里芋が使われているわけですが、この里芋のトロっとした感じがなかなか。多分、じゃがいもよりも原価上がっていると思いますが、里芋ってこんなにうまかったのか。甘みに◯。ホクホク感の好きな方にはちょっと……かもしれないけれど、少なくともインパクトはあるのかも。
 北上は観光資源にもう一つ恵まれている感じがしない……隣が花巻なので、そこで割りを多少食っている。しかし、北上コロッケを売り出すのであれば、もう少し宣伝してもいいのではないか。少なくとも、HPが市役所頼みというのは……ぜひ、独自のサイトを作って、もっと盛り上げていって欲しいものである。


No.7:上州太田焼きそば(群馬県太田市http://chobee.jp/otayakisoba/
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_13.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-13.htmlより引用


 最初、「おおたし」と聞いて私が連想したのは「大田市」だったんですよ。そう、島根県石見銀山で有名な。そうしたら、群馬県の「太田市」でした。こちらは富士重工が有名で、邑楽郡大泉町同様、ブラジル移民が多く、社会の教科書で知っている方もいるかも知れません。

特徴的な太麺に吟味されたソース。具は、キャベツのみ。「十麺十食」を謳う太田焼そばの中のスタンダード、青のりと紅しょうがをのせた昔ながらの焼そば

 府中といい、太田といい、工業都市ではB級グルメが発展する傾向にあるのかもしれません。


 シンプル・イズ・ベストと掲げるあたり、すぐ作れるのが魅力的。何せ用意するのはキャベツだけでいいので。実際会場でも、回転は速かったようですし。
 そして侮るなかれ、ソースが決め手。「キャベツうめえ〜」な私としては、それも嬉しく、変に肉が入っているよりかはこちらの方がうまいと思ったほど。その分、インパクトに欠けるきらいはあるけれども。
 PRパンフや街のPRもシンプル・イズ・ベスト……?後輩が買いに行ったものの、パンフのたぐいは確認できず。HPを見る限りでは、市内55店舗以上の焼きそば屋があって、それぞれに違う味を創成している感が伝わってくるので、この熱気が伝わってくると楽しいのかも。津山に似ている、とも。


No.8:久留米やきとり(福岡県久留米市http://www.kurumeyakitori.or.jp/
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_43.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-43.htmlより引用


 串焼き文化の世界的な傾向として、上手く新鮮な肉が手に入るところで発展する。という至極当たり前なことですが……久留米も臓もつ屋が多く、新鮮な内臓*1が手に入りやすく、それを焼いて賞味した、というのがそもそものきっかけのようす。

店ではまず酢ダレのかかったキャベツが出る。基本は塩焼きで、肉の間に玉ねぎが挟まれている。豚、牛、鶏が混在したスタイルで、創作巻物も豊富。珍しいメニューに「ダルム」(主に豚の小腸)やセンポコ(主に牛の大動脈)など

ぜひシャシリク*2あたりと共闘してもらいたい次第。


 店の裏で大量に焼いていました。居酒屋でも焼き鳥はクイックサービスの部類に入りますからね、手際には問題ないでしょう。ただし、混んでいますが。
 味は……うまいんですが、若干冷ましてしまったのは、私のミス。焼けたところから、熱いのを頬張るというのが正しい食べ方でしょう。臓もつ系が中心ということで、インパクトはまあまあ。ただし、ご当地では変わり種も多々あるみたいです。今回、3種類しかなかったのは残念。
 久留米はもうすぐ九州新幹線が開通し、かなり行きやすくなる……はず。それと絡めた宣伝もありかなと思うのだけれど、やはりPRの類は確認できず。HPの方は店の地図まで入っていて見やすく、またイベントも多く行われているようで、楽しめる街にはなっているようです。


 というわけで、第2ターンが終了。終了のお知らせの一人を残し、さらに会場へと散ります。次のターンでは予てから気になっていた、袋井宿の「たまごふわふわ」を目指していきますが……これがものすごい混雑。後輩の「並んでますよ」という言葉に甘えて、こちらは鳥取とうふちくわ、余勢を駆って足柄まさカリーと連続gt。「たまふわ」の待機列は殆ど動きがなく、しかも相当時間がかかっているようなので、本拠へ帰ることに。そして、足柄まさカリーのパンがカレーを吸って、ぐしゃぐしゃになりかけていたので、見切りで食べました。


No.9:足柄まさカリー 黄金(きん)のポット(神奈川県南足柄市http://www.kintaro-project.com/
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_18.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-18.htmlより引用


 カレーを売りにしているところは全体で5件。場合によっては米以外の食べ方を推奨しているところも多く、ここはパン。先ほど、奥美濃カレーのところでも少し書きましたが、カレーはあまり郷土食を出すのに使いにくいんですよね……何故ならカレーはある程度の水準なら誰でも作れるので、一方では特色が出にくい、という欠点もあるわけです。

足柄牛100%&ゴボウ入り(金太郎の息子「金平(きんぴら)」に因んだ)の新食感カレー

という触れ込みですが……


 会場での「手際」は恐らく、出場店舗中、No.1かNo.2に入ります。大量の焼き器でフランスパンを温め、予め刳り抜いてある真ん中に、カレーを注ぎこむ。それで完成。手早さ◎ですが、これは地元では……?
 味は……うん、カレー。牛もごぼうも入っているんですが……カレー。やっぱりカレーの圧倒的な個性の前に消え去っています。カレーは好きだけどね。こうなると、単なるカレーパンになってしまい、おまけに写真にあるようなチーズも乗っかっていないので残念……
 かと言って、足柄地域一般を盛り立てるような、そういったイベントもやっていなかったですし、包み紙は個性的でしたが、それが何かにつながると言われれば……あと、出たところでダックレース用の「アヒル隊長」を配っていたり、ご当地戦隊モノとの記念撮影をやっていたりして、PRにはなっていた反面、販売の流れを留める形になっていたのも残念。スピードがあっていないのではないかと……


No.10:鳥取とうふちくわ膳(鳥取県鳥取市http://www.tottori.to/chikuwa2/
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_40.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-40.htmlより引用


 鳥取と島根がどっちだったか、鳥取だったか取鳥だったか、そういうことを言う人がこのWeblogにはいないと信じています。さて、前知事の片山善博氏が総務大臣に指名され、注目をあびるんじゃないかと思われる鳥取のとうふちくわ。

"ふっくら食感"、続いて広がる大豆の甘い香りに、噛めばジワッと魚の旨み

ちくわは「並列の原則を無視している」等と言わないでください。


 えと……すでに出来上がった竹輪を搬入・販売しているわけですから、手際とかそういったこととは無縁です。私はわずか30秒で手に入れることができました。これは圧倒的最短記録です。
 そして、ふっくら食感を期待して食べてみると……まあ、確かに紀文の竹輪よりは柔らかい感じがします。ふっくらには期待をかけすぎたかも……変わり種含めて全7種、この種類の豊富さは他にはない、お得なサービス品だったと思います。それゆえにインパクトは◯。
 それにしても、ここの景品のレベルの高さは破格。とうふちくわピザの作り方や、ちくわ膳のお品書きが添えられていましたが、圧巻はA3の「熱気(あつぎ)うわさのチャンネル」と「とースポ」ここで語るには惜しいネタなので、番外編として別添したいと思いますが、とにかくこれらの気合いの入れようはすごく、この部門に関してはダントツのトップ。ぜひ、他の出店者もパクるといいと思うよ!


No.11:袋井宿「たまごふわふわ」http://www.fukuroi-hot-navi.jp/
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_25.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-25.htmlより引用


 並ばせていた後輩が帰ってきたのはなんと1時間後のこと。労をねぎらいつつ、さっそく「たまごふわふわ」へ。袋井宿は東海道五拾三次の27番目の宿場町で、五十三次→(53+1)/2=27ということで、実は京から数えても27番目の宿場町。丁度真ん中にあたる*3宿場町で、江戸時代から饗されてきたのがこの「たまごふわふわ」。

朝食の膳に載った玉子料理です。日本最古の玉子料理で将軍家の饗応料理の献立の一品でもありました。

将軍の饗応料理がB級グルメって、発案者は切り捨てされてもおかしくないような……


 何故後輩が一時間もかかって帰ってきたか、というのは一言でいうと「手際」が悪い、というか手間がかかるから、ということでした。卵を泡立て器でひたすら泡立てふわふわにするというのが、この料理のミソですが、それにとにかく時間がかかってしまい、結果、大行列を産んでしまった、ということが真相のようです。残念。
 さて、待ったかいのお味は……確かにあっさりしていて◯。これなら朝弱い人でも、スルッと食べられるます。そして、タレと油が跋扈するB級グルメ界において、このあっさりは「貴婦人」と称されても自然なことでしょう。不思議な食べ物、ということで、インパクトもなかなかのもの。
 街のPRパンフが配られており、袋井宿の大まかな様子が分かります。そこで、各店舗の「たまごふわふわ」が紹介されているのですが、それぞれに個性があって、是非とも行ってみたいと思わせる、そういったパンフとなっています。シンプルながらなかなか。


 そろそろ3時をまわり、店じまいをするところが出てきました。狙っていた「四日市とんてき」「めいほう鶏ちゃん」「出雲ぜんざい」はいずれも振られ、最後に食べることになったのは、こちら。


No.12:三崎まぐろラーメン(神奈川県三浦市http://www.mmramen.com/
http://b-1gp.jp/info/blogimage/hon_menu_15.jpg
http://b-1gp.jp/info/2010/07/hon-menu-15.htmlより引用


 ここも相当後の方になっていて、私の30人あとぐらいの人で完売となっていました。コンスタントに売れていた印象があるので、コンスタントに売り続ければ、終わりまでに完売すると、そういうふうになっているようです。さて、三崎といえば、三崎まぐろ。まぐろはなかなかオールマイティな使い方ができますが、ラーメンですか。

まぐろラーメンのスタミナバージョンだ!濃厚な餡(あん)の旨味が、スープに伝染するため、スープはもはや至福のひと時状態。


 終わりだったから、店の人にもラストの気合が入ったのか?滞りなく進むはず……が、出口のところでまぐろ辣油や酢といったトッピングが用意されていて、そこで若干の混雑。最繁忙期にはどうだったんだろう……あまり流れが良くなかったのかも。客の手際は基本悪い。
 さて、とろとろのスープという触れ込みですが……うむ、これはもはやドロドロである。それはそれで、天一的なウマさがあっていいのですが、これは受け入れられるかどうか、その境の議論がなされる可能性がある。その分インパクトはあろうが。
 終わりだったからか、パンフは無かった。ただ、端にあるブースの特性を生かし、三崎らしいオブジェクトが置かれていたのは、手頃な記念撮影にも使えてよかったかなと思います。

*1:って書くと怖いが、要はホルモン

*2:ロシア・中央アジアの串焼き。

*3:距離は真ん中ではない