そこ、行ってました。

でかけた場所を淡々とメモ。

全日本実業団対抗女子駅伝

 今、変換をしたら「女史」と出やがった。まあ、本当に凄い人たちが揃ったのだから、「女史」と言ってもいいかもしれない。さて、今年はどこのチームに栄光があるのか!!

 戦前予想


 今年はどこだろうなあ・・・。東西横綱としてあげられるのは三井海上とスズキだろう。
 三井海上は毎年のごとくメンバーが揃っている。総合力は他と比べて、追いつかれこそすれ、抜かれているということはない。ポイント区間には昨年のメンバーがしっかりと残っているし、1区岩元が先頭とそれほど離れた位置でつなげれば、2区以降安定した走りは期待できる。仮に、30秒程度の昨年と同じ位の遅れだと、多少は難しいかもしれない。というのも、2区山下はタイム、体調ともに少し不安がある。さらに、1年目だ。勢いつなげる位置での襷渡しならいいが、大幅に遅れると焦りから本来の走りが出来ないと思われる。山下は現状維持、それ以上の走りを焦らずすればいい。そこから3区の渋井が昨年と同様落ち着いて前を追い、4区橋本で先頭追撃というのがやはりパターンだろう。特に4区は他のチームも手薄になる中、橋本とあと何人か(詳しくは後ほど)の勢いが傑出している。昨年、区間賞が取れなかったことも含め、ここでトップと区間賞を取るとあとが楽になる。5区大平は昨年が区間2位と素晴らしかった。今年もそれくらいの力を出せば、後続との差はさらに広がるであろう。ここに心配は無い。ただ、盤石の守りを築こうとするのなら、5区が終わった時点で後続に30〜45秒程度のリードは欲しい。取りあえず、アンカー勝負だけは避けたい。昨年までは6区はしっかりと大山が守るというのがパターンであったが、今年はルーキー大崎の起用である。むろん、タイムはいい。しかし、初めての全日本実業団でしかもアンカーとあっては、さすがに緊張もするものであろう。楽に大崎が走れるようにするのが先輩たちの役目であり、そうなれば大崎もいいタイムで走れるだろう。

よって、三井海上の勝ちパターン。
1区岩元がトップと20秒差まで。現状維持のタイムで山下が繋ぎ、3区渋井で見える位置(5秒差)まで上げる、4区橋本で先頭へ、5区大平が後続との差を30秒以上に広げる。アンカー大崎は守りきる。


 スズキは何と言っても1〜3区が強力。1区松岡範は同区間のランナーの中で調子、タイムを併せると今一番走れている人の1人だし、それは3区ワゴイも同様である。*1ポイント区間で言えば、5区の八木もタイム的には問題ない。となると鍵を握るのは4区高橋か。三井海上の4区橋本とは5000mのタイムでは40秒近い差があるので、ここは若干のウイークポイントである。ここで、後続の追撃、つまりは三井海上の追撃を振り切れば5区6区は互角の立場で戦うことはできる。タイム的には少し二人とも負けている(八木、赤川の両選手)のだが、今年のスズキの勢いと二人の調子、さらにこれまでの経験が上回っているためである。

スズキの勝ちパターン
1区松岡範で区間賞。出来れば後続に10秒程の差。悪くてもトップと10秒まで。2区松岡裕で先頭。3区ワゴイが逃げに逃げて後続との差を20秒以上つける。2位が三井海上、京セラの場合30秒以上。4区高橋が粘って先頭で繋ぎ、5区八木、6区赤川が逃げ込みをはかる。4区で後続との差20秒以上なら、大分スズキに分があるだろう。


 東西横綱に続けるかというチーム。資生堂、第一生命、京セラ、ワコール、天満屋までか?
 資生堂は今年もアンカーに弘山を据えてきた。そこに向かってのつなぎとなるのは間違いなくて、先頭との差15秒程度でアンカー弘山に繋げるとおもしろい。最後にかなり緊迫したレースが見られるであろう。さて、そこまでだが・・・1区の藤永の調子が随分と良くなってきているとのこと。1区それほど離された展開とならなければ、以降に期待はかけられる。先頭との差15秒圏内では繋げたい。2区の尾崎は先の東京国際女子マラソンでの快走が記憶に新しいが、ダメージの残るため欠場した三井海上の土佐と違ってエントリーしたわけだが、果たしてどうか。3年前の嶋原もこのパターンで(奇しくも2人とも高橋尚子に勝っているのか)4区追撃とまではならなかった。現状維持がラインだろう。3区の佐藤は昨年区間5位。昨年のような安定した走りを望む。4区平田、5区加納もトップとはなされないことが重要である。つまり、1区藤永がトップと15秒差までで繋ぎ、そこから全員がそのタイム差を維持以上の力で走る。アンカー弘山で逆転。こう書くと、すべてを弘山に頼っているような感じがするが、もちろんそうでは無い。5区終りまでトップとの差を開けてはいけないのだ。これはかなり大変である。


 京セラは昨年のこの駅伝/淡路島駅伝の雪辱を果たせるか。昨年のようなことがあっては話にならない。1区2区の若手2人だが、思った以上に調子がいいらしい。速いエース阿蘇品こそ欠いているが、粘りのエース二人が顔を揃え、実は結構安定した布陣である。持ちタイムの力で走れれば。1区の出来次第だが、そこがうまく流れれば、かなりいいところまでは行く。いや、むしろ優勝にも近い。5区終っての時点で後続に45秒以上つければ、楽々の逃げ切り勝ちだろう。3区原、4区小川美が1区2区のリードを守っていけるかにかかっている。逆に1区2区でリードが無いと、そこから追撃できるタイプの選手が居ないので、若干厳しいかもしれない。


 天満屋は、またまた安定した大砲の居ないチーム。昨年は1区中村(今年は3区での起用)が日本人トップという素晴らしい走りを演出、そのあともミスの無い走りで2位に食い込んだ。天満屋は毎年ミスの無い走りを各人が演出し、いい意味での安定勢力という形になっている。今年もそれが見られそう。優勝となると・・・各人が力以上のものを出さねばならないだろう。武富監督も上げているとおり、5区でトップに加われる可能性はある。6区重友はかなり調子を上げてきているし、資生堂弘山がトップ争いに居なかった場合では一歩抜きん出た存在であるかもしれない。ここもまた、4区まで先頭とはなされずについていかねばならないチーム。


 第一生命は1区に垣見が2年連続のエントリー。2区以降も安定した勢力がある。3区に尾崎が入っているところを見ると、ここまでで前の方についておきたい感じだ。そこから抜きん出るにはもう一つ駒が欲しいところで、それは少し難しいかもしれないが、駅伝特有のチームの勢い、各人のメンタルを併せ持っていけば、他と互角以上の力が出せる。とはいえ、優勝にはちょっと手が届かないか。3位までというのが一つの目標かと思われる。


 ワコールはやはり福士だろう。今年も5区にエントリー。去年のようなことが起こるかどうかだが、アジア大会の疲れもあるだろうから、そこまで見込むのは難しい。区間賞こそとれそうだが、区間2位との差はそこまで開いたものは出ないものと推察する。そこで他の選手次第である。1区野田頭がかなりいいらしい。2区西山前で勝負できれば優勝争いにも加われる。ポイントは3区風間でここで前との差をどれだけに食い止めることができるかというところだろう。45秒までなら逆転のチャンスがある。6区にスピードのある湯田が控えているし、ブレーキが無ければワコールがおもしろい。


 あとは個人的に気になるチームをいくつか。まずはホクレン。1区に赤羽が起用されたということは、よほど調子が上がってきたからなのだろう。本格的に練習を開始して少しというところらしいが、前についていければ3区フィレス、4区根城がいる。昨年の6位以上、5位までに入れるとぐっとおもしろくなる。しまむらは何と1区に大島を起用してきた。調子が今ひとつなのか、はたまた1区で他に差を付けたいのか。3区馬目が去年はなかなか安定した走りを見せたし、ここで前のほうにいればなかなかいいところにいく。東日本3位のパナソニックは杉原の調子がどうだろうか。1区吉川、3区ワンジクと強いところはあるから、前のほうで勝負できれば、後々がおもしろい。アンカー藤岡も他と十分勝負できるメンバーである。


 個人的に期待が大きいのが西日本3位のノーリツ。1区大山は昨年5区を区間3位で走ったなかなかのランナー。3区小崎は言わずもがなだが、5区の2枚エース岡本が予定通り使えたのは大きい。アンカー池田もかなり力のある方だし、ひょっとすればひょっとするチームである。九電工は前半に速いランナーを起用してきた。1〜3区ではかなり前のほうに行けるメンバーが揃っている。スズキを前半脅かすチームとしてはここぐらいなもの。5区にはベテラン西尾がいるし、森川もそれほど悪くない。十分勝負できる布陣である。最後に豊田自動織機。なんといっても1区新谷さんに注目。東日本ではそれほどいい走りを見られなかったので、ここで思い切り爆発してもらいたいところ。持ちタイムは全員悪くないので、5位以内までは十分可能性がある。


次に区間ごとを見てみよう・・・って間に合うのか??

*1:ちなみに、公式サイト掲載のワゴイのタイムが5000m16′台なのだが、これはコピペミスであろう